2016年02月29日

夕食は食べて・・・

先週から当院の先生は嘱託医をしている施設で亡くなった方のカルテを整理しています。

先例に従って手提げのついたビニール袋に入っていたもの多数、無造作に段ボール箱に入っているものも
あり、20年以上前に亡くなった方のカルテも入っていました

(いくらなんでもねえ〜と心の中でぶつぶつと文句をいう管理士・・・)



それを施設ごと、死亡年ごとに分けて綴っていくのですがこれがまた細かい作業です。


嘱託医をやっている施設が4か所あるので、まずはきちんとパンチで穴をあけて施設ごとに分別。
そのあと、院内共通のシステムと照らし合わせながら死亡年月日、施設、死亡原因(まあほぼ老衰です)、カルテの年月日の並びを確認します。

そのあと、個人IDごとにきちんとホッチキス止めまたはガチャ玉止め、量が多くなるとスティックファスナーというものを使って整理してゆきます。

それを更に死亡年ごとに分別してファイルしてゆきます。だいたいひと施設で厚さ10センチ程度になるでしょうか、それをうちのカルテ破棄ルールに従って破棄専用倉庫へと運びます。


そんな中、とても微笑ましいというか私が死ぬときも多分こんなカルテの記載になるんだろうなあ〜ってものを見つけたのでちょっこり残しておくことにしました。


今から13年前に亡くなった明治生まれのお婆さんのカルテ


左変形性膝関節症と、老人性の骨粗鬆症を患いもちろん認知症と心因反応を発症していました。カルテを追ってゆくとセレネースの調節のみで(精神科関係では)毎日牛乳の事を気にしたり、補聴器に電源が入っていなかったりと認知症らしい日々を送っていたようです。


そして・・・


嘱託医の定期診察から5日後にそのお婆さんは静かに亡くなりました


夜の9時、老衰にて死亡の記載がカルテにあります・・・その下には


「夕食は食べて・・・」


と書いてありました


なんだか私も多分こうなるような気がします。老衰はイヤだけど最後の晩餐をきちんと食べてからあの世に行きたいなあ〜と思ってしまいました


私のような精神科の管理士にはコーディングもガン登録もDPCも無縁だけど、こんな風にカルテから顔も知らない、話した事もない方のカルテからその人の人生を感じる事ができます。


こんな事書いていたら一般病院の管理士さんに怒られそうだわ・・・


posted by トゥーラン at 14:42| 長野 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 記憶に残るカルテ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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